初心者でも絶対に失敗しない!メダカのための青水の作り方とメリット・デメリットを紹介
今回は「初心者でも失敗しない!メダカのためのグリーンウォーター(青水)の作り方とメリット・デメリットを紹介」というテーマで話していきたいと思います。
メダカを飼育するための水としてよくオススメされることが多いのが、グリーンウォーターや青水と呼ばれている緑色の水です。
そんなメダカの飼育水としてよく使われている青水ですが、その作り方のコツやメリット、そして意外な注意点までは知らないという方も多いかと思います。
そこで今回は、青水の作り方からメリット・デメリットまでご紹介しつつ、メダカの青水飼育においての僕の基本的な考え方についてもお伝えしていきます。
「どんな水でメダカを育てるのが良いのか?」
ここに関する話題はメダカ愛好家にとって永遠の課題であり、考え方や意見は十人十色。
これと言った正解がないのがメダカ飼育の面白いところでもあるので、参考程度にぜひ最後までご覧ください。
また、この記事を作っている僕自身はオンラインショップでメダカの生体とメダカ飼育の役に立つグッズを販売しています。
もし僕が飼育・選別したメダカを飼ってみたいなど、興味を持って下さった方は、ぜひ下記のリンクからオンラインショップを覗いてみて下さい。
それではみていきましょう!
メダカ飼育における青水(グリーンウォーター)の作り方と成功のコツ
それでは早速、グリーンウォーター(青水)を作る方法とコツをお伝えしていきます。
ちなみにグリーンウォーターと青水というのは意味は同じなので、今後は青水という呼び方に統一してお話ししていきます。
青水を作るコツと言っても大したものではなくて、青水は誰でも簡単に作ることが出来るので、まずは安心して下さい。
先に、青水を作る方法を一言で言うと…それは”光の当たる環境で人工飼料を与えながら生体を飼育すること”たったこれだけです。
そして青水を作るために最低限用意するものは、
- 水が入る容器
- メダカや貝などの生体
- 人工の餌
「水が入る容器」と「メダカや貝などの生体」、それから「人工の餌」の3つだけです。
光や温度など青水を作るための条件というものはありますが、飼育者側が用意するものはこの3つだけでOKです。
どうしてたったこれだけで青水が作れるのかと言うと、それは青水の正体が植物プランクトンという光合成を行う生き物だからです。
皆さんも今まで、なにかしらの植物を育てたことがあるかと思います。
なので青水を作りたいと思った時は、メダカを育てているというよりは、メダカの餌と糞を使って植物を育てるという感覚を持つと上手くいきやすいです。
植物が育つために必要なもの、それは「水・光・二酸化炭素、それから栄養」です。
もう少し細かいことを言えば、適切な温度やpHも重要だったりしますが、極端に高い水温や低い水温、pHでない限りは特に問題ないので、あまり気にしなくても大丈夫です。
水と二酸化炭素はメダカや生体を飼育していれば自然と供給されているものなので特に気にしなくても大丈夫ですが、
青水が上手に作れなくて困っているという方は「光と栄養」を忘れていることが多いです。
僕の経験上ですと、青水を作るために必要な”光”については、光の強さよりも日照時間(どのくらいの時間光が当たっているか)の方がより重要だと思っています。
大体10時間から12時間くらい光が当たっていれば大丈夫です。
この強い光が必要ではないというのが、太陽光が当たらない室内でも青水が作れる理由です。
観賞魚用のライトや植物育成用のライトの光量でも青水は作れます。
あとこれは豆知識的な感じですが、光の強さによって増えやすい植物プランクトンの種類が変わってくるみたいです。
ここを話し始めるとだいぶマニアックな話になってしまうので、興味がある方はぜひ調べてみて下さい。
それから、光と同じくらい重要なのが”栄養”です。
先ほどもお伝えしたように、植物が育つためには栄養が必要です。
そして青水(植物プランクトン)にとっての栄養とは”メダカや貝などの糞や食べ残し”です。
実は僕、普段はメダカには餌を与えすぎちゃダメですよ!とお伝えしていますが、早く青水を作るという目的のためであれば、
餌をたくさん与えてメダカにたくさん糞をしてもらった方が、早く青水になりやすいです。
僕自身、メダカの飼育数を容器に合わせて調整しながら実験してみましたが、
出来るだけ早く!簡単に!青水を作りたいのであれば、
「光を反射しやすい白・透明・青などの明るくて薄い色の容器で、1ℓにつき2匹程度の過密環境」
で飼育をすることが、出来るだけ早く青水を作るためのコツです。
ここでよくある疑問として、

日照時間は足りているはずなのに、なぜか青水にならない…
こう悩んでいる方は、もしかしたら…
- 容器の水量に対してメダカの数が少ない(1ℓに対して1匹以下)
- エサの量が少ない、もしくはミジンコを与えている
- 容器の底に赤玉土などの土や砂利を敷いている
- 水草を入れている
これらのどれかに当てはまってはいないでしょうか?
先ほどもお伝えしたように、植物が育つためには”栄養”が必要です。
そして繰り返しになりますが、青水にとっての栄養とは”メダカの排泄物や食べ残し”です。
容器の水量に対してメダカの数が少なかったりエサの量が少なければ、
その分メダカの排泄物(青水にとっての栄養)は少なくなるので
グリーンウォーターが出来るまで時間が掛かりますし、
もしミジンコを与えているなら、ミジンコは青水そのものを食べてしまうので、ミジンコが生き残っている環境ですと青水にはなりません。

日照時間も十分だし、エサもちゃんと与えているのに青水にならないんだけど…
という方は、容器の底に赤玉土などの土を敷いていたり、水草を入れていたりしていないでしょうか?
底床と呼ばれる容器の底に敷くような土や砂利、ろ材などを入れると良くも悪くも、水中に微生物が湧きやすい環境になります。
その微生物の中には青水の正体である”植物プランクトン”を食べてしまう微生物も湧いてしまいます。
そのため底床やろ材を入れると観賞するには最適な透明な水になりやすいですが、青水にはなりづらい環境になってしまいます。
また水草を入れていると、水中の栄養が水草に取られてしまうので、これまたグリーンウォーターにはなりづらい環境になってしまいます。
なので青水を作りたいのであれば、メダカなどの生体と水以外は何も入れない飼育方法である”ベアタンク”という飼育方法がオススメです。
メダカ飼育におけるグリーンウォーター(青水)のメリットとデメリット
続いて、メダカ飼育における青水のメリット・デメリットをお伝えしていきます。
青水のメリットとデメリットを挙げだすと、細かいことまで沢山出てきてしまうので、僕が思う分かりやすいメリット・デメリットをお伝えしていきます。
グリーンウォーター(青水)のメリット
まずは、青水のメリットはこちらの通り▼
- メダカにとっての天然の餌になる
- メダカの針子の生存率が上がる
- 色揚げ効果が期待できる
主にこちらの3つになります。
やはり青水でメダカを飼育する一番のメリットと言っても過言ではないのが、青水(植物プランクトン)自体がメダカの餌になるということです。
青水は大人のメダカ(成魚)にとっても餌になりますし、なにより生まれたばかりのメダカ(針子)の餌になるというのが、メダカ飼育において青水が重宝されている理由の一つです。
というのも、一般的にメダカの針子の一番の死因は餓死だと言われています。
僕個人的には、餌の前に水温が一番重要かなと思っていますが…
青水でメダカを飼育することで、メダカにとっては常に水中に餌がある状態を作り出すことが出来ます。
特に生まれたばかりのメダカの針子は、餌を食べるのが上手ではありません。
なので針子が口をパクパクさせるだけで、餌を食べられるというのは、針子の餓死を防ぐという観点では、
青水で飼育すると針子の生存率が上がるというのは、理にかなっているかなと思います。
ちなみに…

本当に青水がメダカの餌になるの??
と思う方もいるかもしれませんが、これはメダカの糞の色を見ればすぐに分かります。
青水で飼育しているメダカの糞を見てみると、緑色になっているはずです。
メダカが積極的に青水(植物プランクトン)を食べているかどうかは分かりませんが、なんらかの形で体内に吸収しているのは間違いなさそうです。
また、青水にはメダカの色揚げ効果も期待できます。
その理由は主に、
- 青水の緑色が背景になり、メダカの体色が濃くなるから
- 植物プランクトンに微量の色素成分(カロテノイド)が含まれているから
この2つになります。
青水の緑色が背景になり、メダカの体色が濃くなるというのは、メダカが持つ保護色機能(背地反応)によるものです。
背地反応については、青水で飼育をしなくても黒色の容器で飼育をすることで同じ効果が得られます。
植物プランクトンに微量の色素成分が含まれているからというのは、
名前は覚える必要はありませんが、植物プランクトンには、カロテノイドという黄色や赤、オレンジなどの天然色素成分が微量ですが、含まれています。
なので特に、楊貴妃などの朱赤系のメダカは、青水で飼育すると発色が良くなりやすいと言われていますし、僕も実体験としてそう感じています。
グリーンウォーター(青水)のデメリット
続いて、青水のデメリットをお伝えしていきます。
青水のデメリットはこちらの通り▼
- メダカの観察がしにくい
- 夜間の酸欠リスクがある
- 急激な水質悪化リスクがある
主にこちらの3つになります。
先ほどもお伝えした通り、青水はメリットが大きいので、メダカ愛好家に好かれる水ではありますが、実は僕は青水あまり好きじゃないんです…笑
その一番の理由と言っても過言ではないのが、メダカの観察がしにくいからです。
メダカを観察したくてメダカを飼育しているはずなのに、メダカが見えにくいって、どうしても本末転倒じゃんって思ってしまうんですよ…
あと、注意したい青水のデメリットとして挙げられるのが「夜間の酸欠リスク」と「急激な水質悪化リスク」です。
昼間などの光があたる時間帯であれば、青水の正体である植物プランクトンは光合成をして水中に酸素を供給してくれるのですが、
夜間などの光があたらない時間帯は、植物プランクトンは呼吸をして、水中の酸素を吸収してしまうんですよ。
容器内の水量とメダカの匹数に余裕がある状態であれば、そこまで気にする必要はありませんが、
過密飼育をしていてかつ、夏場などの高水温によってメダカの動きが活発になっている状態なのであれば、非常に危険です。
こんな悪条件が重なると、最悪の場合ひと容器丸ごとメダカが全滅…なんてことも珍しくありません。
実際にSNSでの投稿や僕の知り合い、そして僕自身も経験したことがあります。
なので、夏場のような高水温の中で青水飼育をしている場合には、過密飼育はしない方が良いです。
とはいえ、酸欠そのものはエアレーション(ブクブク)をしてあげれば簡単に対応できるので、エアレーションをしてあげられる環境であれば、そこまで大きいデメリットではないと思います。
あとはこれは青水に限ったことではありませんが、急激な水質悪化のリスクもあります。
青水の水質悪化が急に進む理由としては、こんな感じです▼
植物プランクトンは生き物なので、雨や極端な高水温などの急激な環境変化が原因で大量死することがある。
水中の植物プランクトンが一気に死ぬと、それらが水中で腐敗して、アンモニアなどの有害物質が大量に発生。
濾過バクテリアが処理しきれずに、急激に水質悪化。
その水質悪化が原因で、結果的にメダカも死んでしまう。
細かい部分では説明不足の部分もありますが、ざっくりこんな流れです。
ちなみに、この現象のことを「プランクトンブルームの崩壊」と言うらしいです。
こう聞くとなんだか怖いなーと思ってしまうかもしれませんが、過密飼育を避けて、定期的に水換えをしてあげれば、ひと容器丸ごと全滅…みたいな大きな問題にはなりません。
水換えのタイミングや方法も、雨が降る前と後にしっかりと部分換水をしてあげたり、ただ水を換えるだけではなくて、プロホースなどを使って容器の底に溜まった汚泥や食べ残しを取り除きながら水換えをしてあげる。
これを意識するだけでも、メダカが突然死んでしまうということは、かなり少なくなると思います。
僕が実際に行っている水換えのやり方については、メダカを死なせない水換えのやり方!全換水と部分換水それぞれ解説します!という記事で紹介しているので、ぜひこちらも合わせてご覧ください。
こんな感じで、青水でメダカを飼育することのメリット・デメリットを、なんとなくでも理解しておくと、メダカ飼育の失敗が減っていくと思うので、ぜひ参考にしてみて下さい。
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回は、グリーンウォーター(青水)の作り方のコツから、メリット・デメリットまでご紹介してみました。
最初にもお伝えしましたが、「どんな水でメダカを育てるのが良いのか?」というのは、飼育者の数だけ考え方や意見があって面白い話題です。
これが皆んなにとっての正解!というものがあるわけではなくて、それぞれの飼育環境によって最適解が違ってきたりします。
なので、ぜひ皆さんの意見や考え方をコメントで教えて下さい。
他の方にとってもそうですし、僕自身も参考にさせていただきます!
メダカは子供からお年寄りまで老若男女問わず楽しむことが出来る趣味です。
アクアセラピーやアニマルセラピーという言葉があるように、僕はメダカに出会ってから毎日のストレスが和らいで行くのを実感出来たり、毎朝起きるのが楽しみになったり。
夢だった本作りに関わってメダカファンブックの編集を担当したりと、大袈裟ではなく人生が180度変わりました。
そんな実体験から僕はメダカを一生の趣味にする人を増やしたい!という思いで、オンラインショップでメダカの生体やメダカ飼育の役に立つグッズを販売したり、
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というわけで僕の知識と経験は、これからも惜しみなく発信していきますので、これからも一緒にメダ活を楽しんでいきましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました^^